いらっしゃいませ、夜神つかさです。
水商売とは切っても切れないご縁である「お酒」。
そのためか最近のご相談で多いのが「お酒に関するトラブル」です。
中でもダントツトップで多いお悩みが「酒うつ」ですね。
酒量をコントロールせずがむしゃらに働いていたころは、ワタクシも慢性的な酒うつに悩まされておりました。
あれね~・・・理由がなくともライトに〇にたくなるよね~\(^o^)/ははっ!
何か原因なんてあった日には、ディープに〇にたくなるよね~\(^o^)/はははっ!
「お客様にすすめられて」「売上を上げるため」「接客時のテンションが上がる」などの理由で、日常的に飲酒をしているキャストさんがほとんどかと思います。
水商売をする上では欠かせない営業ツールであるお酒。
しかし、一度付き合い方を間違えてしまうと、大きな失敗に繋がりやすいものでもあります。
その先の人生にまでも、影を落としてしまう可能性も少なくありません。
今回はそんなキャバクラ嬢が陥りやすいトラブル、「酒うつ」のメカニズムと対処法をお話ししたいと思います。
お酒を飲むと、脳の神経伝達物質であるドーパミンが放出されます。
このドーパミン、快感・意欲・食欲・性欲・探求心などをつかさどるもので、とにかく元気に気持ちよ~くなれる物質。
お酒を飲むと接客時のテンションが上げられるのも、ドーパミンの働きですね。
不安や緊張をやわらげる効果もあるため、上手にお付き合いすれば水商売では強力な営業ツールとなります。
ちなみにアルコールを摂取したとき、一番最初に麻痺する部分が「大脳新皮質」です。
この大脳新皮質は、人間の「理性」をつかさどる部分。
「お酒を飲んだほうが指名が入りやすい」「酔っているほうが接客が上手くいく」と感じるキャストさんは、もしかしたら普段は消極的だったり、思い切れないタイプのコが多いのではないでしょうか。
大脳新皮質が麻痺すると、理性は薄くなる代わりに本能や感情が優位になります。
つまりお酒の作用によってしらふではできない大胆なふるまいや会話がこなしやすくなるというワケですね。
アルコールは「質の悪い麻酔薬」「嗜好品ではなく医薬品」とも言われており、脳をはじめ身体を麻痺させる効果があります。
「ストレス発散」「気分を上げる」「寝つきを良くする」などの目的のため、お酒を飲むひとも多いことでしょう。
しかし飲酒を日常的な習慣にすると、麻痺作用によって徐々に「最初と同じ量ではお酒の効果が得られづらくなる」というサイクルに陥ります。
飲む量や頻度、好むお酒の度数が上がり、生活と飲酒が切り離せなくなってしまう・・・アルコール依存症のはじまりです。
「入店直後は少しのお酒で上手く接客できていたのに・・・」「昔のようにお酒を飲んでも気分が上がらなくなった・・・」という症状に陥ってしまっている場合、お酒頼りの接客スタイルを一度見直したほうが良いかもしれません。
二日酔いの体調不良や不快感が原因で、一時的に気分が落ち込むこともあるでしょう。
放出されていたドーパミンがストップされ、離脱症状が出ているともいえます。
喫煙や覚せい剤などと同じ作用ですね。
水商売をしているキャストさん特融の原因としては、「お酒を飲む=気分が良くなる」というポジティブな感情が、いつの間にか「お酒を飲まない=気分が良くない」「お酒を飲まない=接客ができない」という負の思考に結び付いてしまいやすいところにもあります。
上手く接客できるようにお酒を飲む
身体が麻痺し、以前の酒量では上手く接客できなくなる
酒量が増える
接客時の粗相やブラックアウト(記憶を失くす)が増える
罪悪感や自責の念から良い接客がしづらくなる
このような負のスパイラルに陥ってしまい、業界を去って行くキャストさんにもたびたび遭遇しました。
酒量が増え酒うつが続く場合、
自分の許容飲酒量を明確に把握しなおす
苦手なお酒は売上を捨ててでも飲まないようにする
「沢山飲んでるように見える」スキルを徹底的に上げる
誰になんと言われようとつねにチェイサー片手に接客する
など、「沢山お酒を飲む・強くする」以外の対策を取ったほうが賢明ですね。
かくいうワタクシも店内トラブルを頻発させて以来、テキーラはバカになるので禁止、飲んでるフリの強化、ドリンク単価を下げないため高価なオリジナルメニューを導入させる・・・など「飲む」以外での対策を徹底しました。
ワタクシもともとお酒は弱いのですが、営業終了後スタッフやキャストさんたちに「なんで沢山飲んでるのに泥酔しないの?お酒めちゃくちゃ強いよね」と言われていました。
お酒が強いのではなく、「度数の低いお高いカクテルを一気し単価を上げている」または「めちゃくちゃにお酒を飲んでいるフリ」を巧妙にしていただけなのです\(^o^)/今だから言えるね。
ちなみに赤ワインベースのカクテルは香りや風味が強いので、お客様にグラスを確認されても「度数の高いお酒を飲んでる」と錯覚してもらいやすかったです\(^o^)/ははっ。
日常的に酒うつを感じているキャストさん、またはアルコール依存に陥っているひと、共通している事項はずばり「慢性的な睡眠不足」です。
寝酒目的でお酒を飲むひともいますが、長期的に見ると「眠りが浅くなる」「短時間で覚醒しやすい」ため身体には疲労が蓄積しています。
睡眠時間を確保していても疲労が取れず気分が落ち込みやすい・・・という場合、お酒を控えて深く眠れる時間をかならず確保しましょう。
うつ症状は睡眠不足や慢性疲労など「身体由来」なことが多いのです。
水商売人はとくにこの「身体由来」を無視しやすく、気分の落ち込みや仕事が上手くいかない原因を「メンタル由来」と思い込んでしまいやすい傾向にあります。
自分自身をはじめ身近に気分を病んでしまっている人がいたら、「質の良い睡眠」を取ることを第一に対処してみて下さい。
あらゆる悩み・病みは一回寝てから考える\(^o^)/
単純すぎることに思えますが、精神医学的にもこれ、大事。
アルコール依存や酒うつのメカニズムと、ものすごーーーーく似ているものが世の中にあります。
そしてお酒に依存した生活を送っている人が、同時に依存してしまっているケースがとにかく多いもの。
それは・・・
「悪い恋愛」です。
アルコールにはドーパミン放出の作用があるとお話ししましたが、恋愛で得られる多幸感もまたドーパミンによるもの。
脳が刺激に慣れ麻痺すると酒量が増えてしまうのと同じように、恋愛に対する欲求もまた底なしになります。
さらなる強い刺激を求めるようになるため、穏やかな恋愛では満足できずジェットコースターのようなアップダウン環境に身を寄せるようになってしまうんですね。
無意識のうちにお酒に依存しやすい人は、欲求に弱く依存体質であると言えます。
つまり裏を返せば「アルコール依存症の顧客を見つけたら全力で狩れ\(^o^)/」というブラックノウハウにも繋がります。
酒乱などお酒癖の悪いお客様は避けられやすいですが、依存体質のため長期顧客に変換しやすくもあります。
メンヘラと酒乱は最高に依存度の高いお客様\(^o^)/
キャバクラ嬢たるもの、メンヘラ・酒乱は「なる」ものではなく「狩る」ものであれ\(^o^)/
飲酒をはじめ恋愛や人間関係など、無意識のうちに何かに「依存」しやすい人には、「趣味が乏しい」という共通点があります。
というのも「自分自身を満たせる趣味」でもまた、ドーパミンによる多幸感が得られるからです。
ドーパミンは人が意欲的に何かしたり、元気を出したりするためには不可欠なもの。
健全なドーパミン獲得手段を複数持つことは、ひとつのものごとに執着・依存しづらくなる自衛策でもあります。
過酷な環境でお仕事を続けるうえでも、「少ないもの・狭い世界でしか満たされない自分」は早めに打破することがおススメです。
受動的な刺激に流されることなく、好きなもの・自分を満たしてくれるもの、日々模索・吟味し集めて行って下さいね\(^o^)/
自衛と同時に人生もまた、充実して行くはずです。
すべての女子よ、幸せになれ\(^o^)/
夜神つかさでした。
前回の水曜も夜ふかし…【心に残る有名嬢・人気嬢の裏話(後編)】
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約15年人をこまして飯を食ってきた悪いアラフォーおば…お姉さんです(引退済)/キャバキャバにて営業術コラム「水曜も夜ふかし」連載中(https://caba2.jp/blog/yagami_yofukashi/…)/㈱キメラ代表取締役/発達障害(ADHD)/息子と夫(再婚)を溺愛/無言フォローお気軽にドゾ😌