いらっしゃいませ、お待ちしておりました。
今夜も夜神つかさがお相手させていただきます。
水商売閑散期といわれている2月も終わりを迎えようとしています。
ワタクシのところにも「成績の伸び悩み」「指名数・売上の減少」、そういったお悩みご相談が相次いだ月でもありました。
そこで今回は「営業成績に悩んでいるキャストさん」のお役に立てるようなお話をひとつ、させていただこうかなと思った次第です。
どうか迷える子羊さんたちの心に、そっと寄り添える記事となりますように。
水商売での営業成績とは、半月や1か月単位などで、キャストが売り上げた結果のことを指します。
ここでひとつ注意してもらいたいのが、「今出ている成績」というのは「過去自分がやってきたことへの結果」ということ。
つまりあくまで「昔の自分への評価」なのです。
水商売ではよく「営業の結果が出るのは3か月後」とも言われています。
これらを意識していないキャストさんは成績に伸び悩んだとき、やみくもに焦ってしまうケースが多いですね。
焦ったキャストさんが何をするかというと・・・以下のような行動ではないでしょうか。
すぐに指名を返そう売上を作ろうと、今までよりもキツイ営業をかけてしまう
指名のために普段はしないサービス(過剰な色恋営業、休日デートやアフターなど)を始めてしまう
来店に繋がりやすい既存の指名顧客を狙い、新規フリーがおろそかになる
その結果、どんなことが起こるかというと・・・。
1か月先、2か月先~などの未来に、上記でした「焦った末の営業の結果」が出てしまうのです。
いつもよりキツイ営業をかけた顧客は離脱し、いつもよりサービスのハードルを下げた顧客はそれが当たり前になってしまいます。
「今」焦った行動をとるということは、「未来の自分」の首も同時に絞めてしまっているということなんですね。
成績の伸び悩みを感じたときには、焦って行動をする前に一度冷静に自分を顧みて欲しいと思います。
・小手先のテクニックに頼った営業をしていないか
ワタクシのTwitterアカウントでも、接客上での「小手先テクニック」は非常に人気です。
小手先のテクニック・接客術は即効性があるのは確かですが、あくまで「小手先」。
表面上のテクニックを上げ続けても、必ず成績が伸び悩む時期が来ます。
これはズバリ「スキルアップが必要な時期」に差し掛かったということ。
今こそ「実力」を蓄えなさい!というサインみたいなものですね。
伸び悩みを感じたときこそ、基礎や実力・手を抜いてしまっている箇所の再確認をする習慣をつければ、「未来の自分」を助ける手立てにもなります。
・お客様に「好かれる努力」と同時に「好きになる努力」は出来ているか
普段接客や営業をしているとき、多くのキャストさんが「お客様はなにを考えているのかな」
「お客様が求めているものはなにかな」「お客様に好かれるにはどうすれば?」と、お客様側をメインに分析しているかと思います。
もちろんこれも正解の一つですが、水商売で手っ取り早く売れる方法は別にあります。
それはズバリ「自分がお客様を好きになる」ことなのです。
もちろん恋人や異性としての恋愛感情を指しているわけではありません。
全お客様を恋人にできる鋼鉄メンタルがあったら、すでに売れまくってますよね\(^o^)/
これは過去のコラムでも書かせていただきましたが、マナーの悪いお客様や痛客さんを嫌い取りこぼしている場合、一度顧みて欲しいところです。
詳しくは、過去記事
お客様を「悪者」にするキャストは一生売れないからね
を参照いただけると幸いです。
・顧客の布陣を意識した営業ができているか
布陣とは「ポジションの配置」のこと。
長く安定して売り上げるには、自分の持っている顧客それぞれをどういうポジションに配置するか、つねに意識しながらの営業が重要になります。
自分のメンタルと売上を保ち続けるには「必ず来てくれる顧客」の獲得・確保が不可欠です。
何があっても確実な「来店予定」を確保しておくことで、他のお客様に強気な営業がかけられたり多少の無茶が出来るというワケですね。
伸び悩む時期、こういう役割を担えるお客様層にまでキツイ営業をかけてしまうと、たちまち顧客在庫が尽きてしまいます。
「心の支え」「お茶引き回避ができる顧客層」はつねにキープを心掛け、切れてしまうことのないよう配慮するのがオススメです。
ちなみにこの「心の支え要員」は、決してひとりのお客様に担わせるわけではありません。
たとえば地方在住のお客様や低予算で限られているお客様であっても、この役割は担えます。
この要員を担うために必要な要素は「月一回でも定期的に必ず来てくれる」という気質。
「月の出勤のうち必ず1日はお茶を引かないで済む日」が出来るということですよね。
例えば月に五回来てくれる指名客がひとりいるよりも、月に必ず一回きてくれる指名客を5人を持つほうが、結果は同じでも営業布陣としては安定しています。
指名が切れたときのリスク分散が出来ているからです。
この「安定」の顧客数を増やして行くことが、成績そのものの安定に繋がります。
水商売でいう「顧客」は、会社や家庭でいうところの「資産」。
考えなしに運用してしまうと、すぐに底が尽きてしまいます。
少なくとも「その場で売り上げを上げさせていただく要員」「お茶引き対策の長く確保させてただく要員」の2種類には、顧客の布陣をわけたほうが賢明です。
水商売営業にすでに慣れているキャストさんの場合は、より自分の営業方針に合った布陣で顧客の役割を細分化させてみてください。
・真正面から勝負していないか
水商売で売れる要素としては「外見が良いコ」「会話が上手いコ」「男性ウケするコ」などが代表としてあげられると思います。
これだけが「指名をもらえる要素」だとしたら、もともとの外見や能力が高いコだけが上から順番に選ばれて行くだけですよね。
しかし水商売の面白いところは、どのお店もナンバーの入れ替わりや番狂わせが日常的に発生するところ。
つまり指名を返す・売上を上げるための要素は「王道の魅力で選ばれること」だけではない、ということですね。
成績の伸び悩みを感じたときこそ、王道や真正面からの勝負外に目を向けてみて下さい。
自分の在籍店の中で、自分が「一番」を取れる場所が他にも沢山あるはずです。
たとえばワタクシが実際にやっていたのは、「営業連絡の早さ」。
優秀なキャストは翌日の午前中にはお礼や営業連絡を送る・・・と言われています。
そこで現役時代のワタクシ、こう思ったのです。
「もっと早く送れば一番じゃーん\(^o^)/」
ワタクシの良いところは単純で素直なところ。
悪く言えばバ・・・文字数の関係で割愛いたしますね。
そこで毎日フリーのお客様を接客した後は、お礼と営業連絡を「席を抜けた直後」に店内で送っていました。
そしてお客様がお会計を済ませたり、お店を出たことが確認できた際には「帰り気を付けてね」「帰ったら連絡してね」などと、ストーカーのごとく「おまえを見ているぞ」アピールをしておりました。
結果、連絡の早さを意識するだけで、お客様からの返信率が爆上がりしました。
「お酒が入っている間」はお客様もハードルを下げてくださいますが、しらふに戻った翌日はすっかり熱も冷め「キャバ嬢だ、既読無視しよ」となってしまうことが多いですよね。
そのため誰よりも早く営業連絡を送る、は営業が好転するポイントとなりました。
早ければ早いほど他のキャストさんに差をつけられますしね。
このように何も容姿や会話スキルや男性ウケのような「王道勝負」でなくても、自分が一番になれることや箇所が存在します。
他には水商売でのSNS営業が流行らないうちから熱心にSNSを駆使するなど、「人がやっていないこと」をしらみつぶしに見つけては、そこに特化するよう心掛けていました。
いわゆる「すきま産業」ってやつです。
はじめから王道勝負で既存のキャストさん達に勝つことはなかなか難しいですが、「人のやっていないこと」を少しずつ集めて行くごとに強固なキャストが出来上がって行きます。
成績に伸び悩んだときこそ、「王道の部分だけ」で勝負してしまっていないか、ぜひ確認してみてください。
必ず「人がやっていないこと」「一番になれること」が存在するはずです。
第1回目のコラムでもお話させていただきましたが、「成績が伸び悩んだときの焦り」は営業をする上でなによりも表に出してはいけないことです。
ひとが焦った末に考えることは、ろくな行動・結果に繋がらないことがほとんどですよね。
今の自分がしている行動の、結果が出るのは少し先の未来。
自分に「焦り」を感じたときこそ、一度冷静に自分を顧みる癖をつけてください。
そして「焦り」を感じるときこそ、「自分への不足」に気付けた瞬間でもあります。
これは決して「危機」ではなく、成長の「好機」に繋げるチャンスということ。
好機のしっぽを見逃すと、逃がした好機は危機になる。
これに気付けたアナタは好機のしっぽをがっちりつかみ、後は売れるだけ。
売れましょう。
すべての女子よ、幸せになれ\(^o^)/
夜神つかさでした。
前回の水曜も夜ふかし…【売れないキャストが売れない理由】
過去の水曜も夜ふかしは、全コラム一覧からお読みいたけます。
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夜神つかさ@水商売営業の人
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約15年人をこまして飯を食ってきた悪いアラフォーおば…お姉さんです(引退済)/キャバキャバにて営業術コラム「水曜も夜ふかし」連載中(https://caba2.jp/blog/yagami_yofukashi/…)/㈱キメラ代表取締役/発達障害(ADHD)/息子と夫(再婚)を溺愛/無言フォローお気軽にドゾ😌