いらっしゃいませ。
Twitterでは「上手に会話のキャッチボールをしましょう」などとエラそうに発信しつつ、キャバクラ店内では「磯野!野球しようぜ!」とお客様に丸めたおしぼりを投げつけたりしていた夜神つかさです、こんばんは。
今思うと頭がおかしいですね。
いろいろな意味で引退して良かったと、心から思います。
・・・冗談はさておき、最近ワタクシのTwitterアカウントに「キャバクラ営業で使える心理学が知りたい」というご相談が度重なりました。
ワタクシの発信している営業術には、心理学や心理効果を利用したものが多いからですね。
手始めに今回は、水商売営業だけでなくワタクシ自身も普段から広く活用している心理効果をひとつ、応用とともにご紹介したいと思います。
まずはじめに、「ラベリング」という心理効果は知っていますか?
ラベリングとは「ラベルを貼ること」を意味しています。
具体的には相手に意識のラベルを貼ることによって、その相手を心理的に動かすことをさします。
例えば女の子に「かわいい」と言い続けると、本当にかわいくなっていく・・・というような話を聞いたことはありませんか?
また違った話では、親から「おまえはダメな子だ」と言われ育った人は、本人の能力にかかわらず自分に自信を持てない大人になってしまう・・・というのもよくある話ですね。
これらには心理効果のひとつである「ラベリング効果」が発動しています。
ひとはだれかに貼られたラベルによって、無意識下でそれに従い行動するようになってしまうのです。
水商売営業ではお客様にはつねに「優しいね」「紳士的ですね」など、ポジティブな言葉を投げかけてあげてください。
ポジティブなラベルを貼る作業です。
ラベリング効果により「優しくならないと」「紳士的でいないと」という意識が芽生えます。
これ・・・たとえ相手の本質が粗暴だったり紳士的でなかったとしても、「期待を裏切ってはいけない」「がっかりさせてはいけない」という意識が働くので、だんだんと貼ったラベルの人間性を目指してくれるようにもなるのです。
素敵なお客様と出会う低い確率を待つよりも、キャスト自身が素敵なお客様を作り上げてしまうほうが効率的かつ早いですよ。
これは職場や恋愛・家庭など人間関係全般にいえること。
「嫌な相手が良くなってくれるよう受け身で願う」ことや「無理やり相手の内面を正そうとする」よりも、効率的かつ相手に気づかれない内に状況を好転させられる、というメリットもあります。
ワタクシはTwitterアカウントでの対応をはじめ、仕事や私生活でもつねに「ポジティブなラベリング貼り」を心がけています。
否定されたり悪く言われるよりも、ポジティブな印象を投げかけられたほうが誰しも嬉しいですしね。
例えば暴言を投げかけてくるようなお客様や、思わず対応に困ってしまうような下ネタを投げかけてくるようなお客様・・・。
指名や来店はしてもらいたいものの、営業を続けることはストレスになってしまいますよね。
そんなときにもぜひラベリング効果を利用してみて下さい。
「本当は根が優しいの知ってるよ」とか「普段はまじめだよね」などと、めげずにポジティブなラベルを貼ってあげるのです。
だんだんと心がほぐれ「この子の前ではちゃんとしようかな」という意識が芽生え始めるお客様も多いのです。
「この子に嫌われたくない」という意識まで持って行ければ、痛客さんは突然良客や太客に変身を遂げることもあるので、最初の印象で捨て客にしてしまうのはもったいないですよ。
また相手のネガティブな行動や意識をストレートに拾い「このお客さんいやだな」「苦手なタイプだな」という態度を見せてしまうと、痛客さんの痛い部分は必ずといっていいほど増長します。
これって実は、無意識で「いやなお客様」というラベルを相手に貼り付けてしまっているのです。
そして自分にも「この人は嫌い」というラベルを同時に貼っていることになるので、苦手意識は増し、痛客さんはさらなる痛さへと悪循環に陥ります。
お客様にもともと貼りついている悪いラベルは見て見ぬフリ・・・華麗にスルーし、優しいラベルを貼りなおしてあげて下さい。
私たちキャバクラ嬢はお客様に対して、あくまで接客・おもてなしする側の立場ですから。
ラベリングは一種の「暗示」のような心理効果で、直接的な営業や口説き文句にも使えます。
ワタクシが店内でよく使っていたトーク例をいくつか、いつもの会話形式でご紹介したいと思います。
パターン①
お客様「はじめまして」
夜神「あっ!!いま私のことけっこうタイプだと思わなかった?」
お客様「えっ急にどうしたの?」
夜神「そんな視線を感じたから♪勘違い??」
パターン②
お客様「こんばんは」
夜神「あっ!!お兄さんとは私・・・何かある予感がする」
お客様「どういうこと???」
夜神「この先いい関係になりそうな予感がしたの~コレけっこう当たるんだよ~」
パターン③
お客様「どうも」
夜神「あ・・・お酒飲めるコのほうが好きなタイプだ?」
お客様「飲めないコより飲めるコのほうが好きだね、なんでわかるの?」
夜神「そんな雰囲気がしたから♪何かご馳走になっていい?」
このように相手の内面や個人情報を知る前に、こちらから勝手な意識のラベルを貼りつけてしまうのです。
実際自分がお客様の好みや希望に合わなかったとしても、ラベリングをされることでお客様はなんとなく意識し始めてしまう・・・という心理効果が発動します。
お酒が入ってる状態のお客様には高確率でウケますし、最初にラベリングすることでお客様の意識がそこに向き、営業トークの主導権を握りやすい・・・というメリットもあります。
ちなみに③はキャバクラで「絶対お酒が飲めないコじゃないと嫌だ!」なんてお客様はほぼ皆無。
ほとんどのお客様に当てはまるラベルをあらかじめ用意しています。
・・・席についた瞬間のラベリングは、やりすぎると頭がおかしいと思われますが\(^o^)/めげない。
今回はラベリング効果を利用した営業をご紹介させていただきましたが、最後にひとつ確認したいことがあります。
アナタ自身に「悪いラベル」は貼りついてしまっていませんか?
生まれてから大人になるまで、無意識で誰かに貼られたラベルはたくさんあるかと思います。
家族や先生、友達、恋人、他人まで・・・ラベルを貼られる機会は生きている以上いくらでも遭遇します。
内面を否定されたり容姿を悪く言われたり・・・誰しも経験があることでしょう。
ひとから受けた悪いラベリング効果が発動してしまっていると、さらに「私はダメな人間」「私はブス」「私は何をやってもダメ」「私は幸せになれない・なってはいけない」などと、やがて自分自身でも「悪いラベル」を貼り続けてしまう悪循環に陥ります。
この意識を打ち消すには、無理やりにでも「良いラベル」を貼り続けなければいけません。
本来なら家族や恋人・友人など身近な人がしてくれることが理想なのですが、お仕事が水商売の場合なかなか難しかったりします。
なぜなら日々お客様から悪いラベルを貼られてしまう機会も多いから。
そんなときには自分自身で、しっかりポジティブなラベルを貼り続けてあげて下さい。
今の自分がどんなにダメでもダメに思えても、「私はいい女」「私は素敵」というラベルを貼り続ければ、少しずつそれに近づいて行けるので。
様々なジャンルの成功者の多くに共通する特徴に「マインドコントロールが上手い」「できないこともできると思い込み乗り越える」というものがあります。
思い込みによる自己暗示効果は本気であなどれません。
むしろひとが今より良くなって行くためには、欠かせないスキルの一つかもしれませんね。
かくいうポンコツなワタクシが結果を出せるようになったのも、「悪いラベル・自信がない・できない自分」を一切認めず「未来の良くなった自分」を想像し続けたからです。
「願い続ければ叶う」とよく言われているのは、何もせずとも願えば欲しいものが手に入ると・・・いう意味ではなく、「自己暗示が作用するレベルで願え」ということだと思います。
水商売の世界ではとくに、最後の最後に自分を守ってくれるのは自分自身。
ラベリング効果を活用し素敵なお客様を獲得するとともに、理想の自分像をぜひ実現させて下さいね。
すべての女子よ、幸せになれ\(^o^)/
夜神つかさでした。
前回の水曜も夜ふかし…【メンヘラ必見!鋼鉄メンタルの作り方】
過去の水曜も夜ふかしは、全コラム一覧からお読みいたけます。
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夜神つかさ@水商売営業の人
@tsukasa_yagami
約15年人をこまして飯を食ってきた悪いアラフォーおば…お姉さんです(引退済)/「すべての憂いを笑いに変える」水商売ライター/キャバキャバにてコラム「水曜も夜ふかし」連載中(https://caba2.jp/blog/yagami_yofukashi/…)/誰よりもリアルでHappyな水商売的営業術書いてます/㈱キメラ代表取締役/発達障害(ADHD)診断済/息子溺愛シングルマザー/無言フォローお気軽にどうぞ😌