みなさんは接客業で間違った敬語を使ってませんか?
若い人に多いのが「よろしかったでしょうか?」という間違った言葉を使いがちですよね。正しくは「よろしいでしょうか?」です。このように無意識に使ってしまう間違った言葉を使ってしまって恥ずかしい思いをしないように復習しておきましょう。
敬語にも種類がたくさんありますので、ここで言葉の先に「お」がつく言葉について見ていきます。
「お」が付く敬語って何が思い浮かびますか?
「お箸」「お酒」など日常的にもよく使うものばかりですが、たまに、飲食店でよく聞くのが「おトイレはあちらです」や「おビール」など、あれ?って思うような言葉にも「お」を付けている人が多いです。丁寧そうだからといろんな言葉に「お」を付けても逆効果なのです。むしろ違和感がありますよね。
・名詞と動詞で「お」言葉が変わってくる
言葉の先に「お」を付けるだけで丁寧に聞こえます。お茶碗、お電話、お食事、お野菜、お客様、お名前など、挙げたらキリがありませんね。食事、野菜といった名詞の場合、「お」を付けて正解なのですが、動詞の場合違ってきます。
例えば「食事」で見てみましょう。食事は名詞なので「お食事」で正解なのですが、動詞の「食べる」を使う時に「お食べになる」
という使い方をしてしまう人もいます。これは間違いです。この場合は「お召しになる」と言います。何でもかんでも「お」を使えばいいというものではないのです。他にも「見る」という動詞は「お見になる」とは言いませんよね。「ご覧になる」で正解です。
トイレ、ビール、コーヒーなどの外来語には「お」は付きません。
中でも一番無意識に使ってそうな「おトイレ」はありそうなんですがこれは間違いです。「おビールお持ちしました!」「お茶とおコーヒーどちらにしますか?」などお客さんも気にはしないと思うのですが、心の中ではあれ?今のおかしくない?と感じる方もいるでしょう。
なので外来語には「お」を付けないようにしましょう。
接客でよく使うフレーズで、間違った「お」の使い方はたくさんあります。ですが、お店や会社で接客マニュアルや決まりがあるので、一概に使っていけませんとは言えないのですが、間違いですので知っておいて損はないと思います。無意識に使ってしまっているフレーズをピックアップしましたので参考にしてください。
・店内でお召し上がりですか?
ファーストフード店でよく使われるフレーズですが、実はこれ間違いなのです。召し上がりというのが敬語ですので二重敬語になります。なので「お」は付けずに「店内で召し上がりますか?」でOKです。
・レシートのお返しです
コンビニやスーパーでレシートを返す時によく使われるフレーズ「レシートのお返しです」。他にも「レシートのお返しになります」もよく使われてますよね。間違いではないのではと思うかもしれませんが、これは間違いで、正解は「レシートでございます」です。そもそもレシートはお客さんから預かって返すものではないので、シンプルに「ございます」を使いましょう。
・お客様がお越しになられました
フレーズとして「お~になる」という尊敬を表す方法で正解なのですが、「お越し」というのは「来る」の尊敬語になります。なのでちょっと過剰な言い方かもしれません。ここは「お客様がお見えになりました」というのが正しい表現です。
・お客様をお連れしました
これも無意識に使ってしまいますよね。これはお客さんの事を自分と同じ立場とみなしている事になりますので間違った表現になります。正しくは「お客様をご案内しました」「お客様がお見えになりました」と言いましょう。
・ご注文の品はおそろいになりましたか?
飲食店でよく使われているフレーズですよね。これも厳密に言えば間違いなのです。「おそろい」というのが、前の「ご注文の品」にかかってしまい、間違った文法になります。ここはシンプルに「料理はそろっていますでしょうか?」が正しい表現になります。
相手にとって失礼な言い方をしているのに気付かない人もいます。
接客ですから話す相手はもちろん自分より上の立場の人。それなのに「お世話様です」といった表現をしている人もちらほら…「お世話様です」は目下の人に使う言葉です。丁寧に言わなければならないという気持ちがあり、そう言ってしまうのでしょう。「お疲れ様です」で大丈夫です。
他にも、言葉に「お」を付けることで逆効果になる場合もありますので注意が必要です。自分の事については「お」は付けません。「僕は今日お仕事でした」「帰ってお勉強しないといけません」など自身についての事に「お」は必要ありません。
なんだか幼い印象を与えてしまうので気をつけましょう。
今回紹介したもので「無意識に使ってるなぁ」「そういえば接客の時に言われるなぁ」というものばかりだったのではないでしょうか。
接客だからと言って丁寧な言葉使いを意識しすぎてしまうと、変な言葉になりかねません。なのであまり意識し過ぎないのも上手く話すコツと言えるでしょう。