キャバクラ嬢にとって、店内での接客はもちろんお得意様と一緒に行くアフターや同伴も重要な収入源です。特に高収入の男性と一緒だと、普段自分では行けないような高級店や有名店に連れて行ってもらえることもあるので、仕事というだけでなく素直に料理や雰囲気を楽しむこともできるでしょう。
ただ、このような場合に注意しなければならないのが、高級店ならではともいえる食事のマナーについてです。
一般的なお店では自由に食べて自由に飲んで、お喋りの時間を純粋に楽しめば良い所が多いのですが、高級店になるとそうはいきません。周囲の人に迷惑になるような言動は慎まなければなりませんし、何よりマナーを守って食事できなければ一緒に行ったお客様にも恥ずかしい思いをさせてしまいます。
悪い印象を持たれてしまえばその後の指名や同伴を入れてもらえない可能性もあるので、大人の女性として高級店でのマナーをしっかり身に着けておく必要があります。
ただ、食事のマナーは覚えれば良いので比較的身につけやすいのですが、ワインについては経験がなければ非常に難しいので注意が必要です。ワインについて詳しく知っていると一流のキャバクラ嬢と認められるので、最低限の知識を身に着けておきましょう。
高級店でワインを味わう時、まずはどの銘柄にするか選ぶ必要があります。基本的には一緒に行ったお客様が選ぶのですが、メインが魚料理の場合には白、肉料理であれば赤を選ぶのが一般的です。もちろんどの銘柄を選ぶかは個人の好みや予算などにも左右されるので、ルール通りに固執する必要はありません。
最近はボトルではなくグラスでも提供されていることが多いので、それぞれオーダーする場合はこういった基本的な選び方を覚えておきましょう。
高級店の場合、メニュー表には銘柄がすらっと並んでいるだけで詳しい味や説明が記載されていないこともあります。不慣れな場合はどれを選べば良いのかわかりにくいですが、そんな場合は適当に選ばずに店員に尋ねるようにしましょう。高級店には必ず一人は専門家であるソムリエやエキスパートが在籍しており、顧客からの質問に応えることも仕事の一つになっています。
このため詳しくないことを遠慮する必要も恥ずかしがる必要も全く無く、素直に味の違いやおすすめの品を尋ねてみれば良いのです。出される料理に合わせてソムリエに選んでもらうのも良いですし、自分の味の好みを伝えて選んでもらうのもおすすめです。
大切なのはオドオドしたりはしゃいだりせず、スマートに質問して銘柄を決めるというスタイルです。一緒に行ったお客様に恥ずかしい思いをさせないように、自信をもって堂々と行動しましょう。
ボトルで注文した場合に気になるのが、全部飲みきれなかった場合にどうすれば良いかという点です。ボトルを購入すれば当然そのボトルは自分たちの物なので持ち帰っても問題ないのですが、高級店でお持ち帰りするというのはあまりスマートではありません。
お店に対する礼儀としても、あまり残し過ぎるのは避けたいところなので、注文する段階で飲みきれる量をお客様に伝えておくようにしましょう。
あまり飲めそうもないと思ったら、グラスやハーフボトルで注文してもらうのもおすすめです。お客様としても、大量に残されるよりは少し注文して全部飲んでくれた方が気持ち良く帰れるので、気を付けておきましょう。
ワインのマナーの一つとして有名なのが、グラスに注いだ状態で味や香りを確認するテイスティングです。ワイン好きなお客様の場合は一緒にテイスティングしようと言われることもありますが、この時も慌てないように手順を覚えておきましょう。ボトルで注文を入れると、ソムリエが栓をしたままテーブルへ持ってきてラベルなどの説明をしてくれます。
まずは注文した人のグラスに注ぎ、次にキャバクラ嬢のグラスにも注いでくれるので大人しく待っておきましょう。中にはレディーファーストで女性のグラスから先に注いでくれるお店もありますが、お客様のグラスにも注がれるまで待つようにします。最初は注がれた状態のまま香りをチェックし、芳醇な良い香りを楽しみましょう。
次にグラスを置いたまま、人差し指と中指で一番下の部分を挟み込んで僅かに揺らし、空気と触れ合わせて香りの変化を楽しみます。そのあとでやっとひと口だけ口に含み、美味しいですとソムリエに伝えましょう。ソムリエが既に退席している場合は、お客様に対してニッコリ笑って伝えれば完璧です。手順さえ覚えてしまえば難しいことはないので、緊張して零してしまわないように注意しておきましょう。
また、グラスが空いた場合は、普段やっているように自分で注いでも問題ありません。ただ、ワゴンなどに乗せられてテーブル横に置いてある場合はウェイターを呼んで注いでもらうのがスマートです。
このように、ワインのマナーを覚えていると同伴だけでなく店内でもお客様から一目置いてもらえます。キャバクラ嬢にとって嗜みの一つともいえるので、積極的に勉強していきましょう。