キャバクラで働いていたのに給料が未払いで、お店に払ってほしいと懇願しても払ってもらえずに困っているキャバ嬢はけっこうたくさんいます。正式な雇用契約をして働いているなら法律に訴えることもできますが、お店側もそれを承知で法の抜け穴を使ってスタッフをタダ働きさせたり、支払いを約束して引きのばしていつまでも未払い状態が続くこともあります。もっと困るのは雇用契約があいまいな状態で働いているキャバ嬢で、訴えたくても正式な契約がないので何もできず、不法労働をしていたということで逆に自分が犯罪者になってしまうパターンもあります。
水商売で働く人は雇用の契約がはっきりしていなくて、雇い主の言うままに低賃金で働かされたり何カ月も給料をもらえなかったり、ある日突然お店が倒産して未払いの給料が消えてしまうなどのトラブルに遭遇することがよくあります。そんなときキャバ嬢の駆け込み寺になって助けてくれるのが、労働組合の「ユニオン」です。
今までは泣き寝入りが多かった水商売の労働者の権利を守るために結成された組織で、未払いの給料を本人に代わって請求するような賃金業務を主に行っています。
水商売の世界は労働基準法や表の世界の法律では制限できない暗黙のルールも多いので、普通に裁判に訴えたり、キャバ嬢が自分の権利を守るのは難しいとされています。それを承知で仕事をしていても、給料がしっかりもらえている間はいいのですが未払いが続くと自分の私生活も危うくなって困ります。
また、お金の問題だけではなく上司やボーイからのセクハラ、無理な行為を強要されるパワハラ、問題が起こったときに殴られるなどの暴力沙汰もあるので誰に相談してよいかわからず、同僚も被害を恐れて何も言ってくれないので泣き寝入りになるケースが多発しています。それを調停してくれるのが「ユニオン」で、表の世界では労働組合や法律が守ってくれる権利を水商売の世界で遂行してくれる頼りになる機関です。
キャバクラの経営者は公式に法律に訴えられたりするとお店のメンツにも関わり、検察に入られたりすると厄介なのでできるだけ自分たちで問題解決をしようとします。
キャバ嬢が1人で訴えたり未払いの金額を払ってほしいと申し出ても却下されたり無視されて、最悪の場合には暴力によって阻止されてしまいますが、仲介してくれる労働組合があれば経営側も検察の立ち入りなどを受けずに和解できるので、未払いのお金を受け取れる確率が高まります。セクハラやパワハラを訴えたいときも同じで、裁判になったりするとお店の経営が困難になるので経営側はなるべく公式な事態を避けようと努力します。
キャバ嬢が1人だけで訴えても勝てる確率はほとんどありませんが、中立の立場で交渉をしてくれる団体がいれば和解して解決策を見つけることができます。
「ユニオン」は関東地方のキャバクラや水商売のお店で働く人を中心に支援していて、お店側と裁判をしないで和解するための交渉を代行してくれます。和解が成立して未払いの給料を払ってもらえた場合には、その何パーセントかを報酬として支払う形で経営が行われています。利用しているキャバ嬢の数も増えていて、安心して働けることやもし暴力を受けたり、トラブルが起こったときにも相談できる組織があるので普段の生活も落ち着いてできるようになると好評です。
水商売で働いていると、何か問題が起こっても相談するのが恥ずかしくて、弁護士や税理士などにはまともに話を聞いてもらえるかわからないし、警察に行くと後から経営者に何をされるかわからないのが怖いし、家族や友人には内緒で働いているので言えなくて泣き寝入りをする人が大勢います。
労働法など法律で守られるはずのことも、正式な雇用契約が行われていなかったり年齢をごまかして働いていたりすると法律に訴えることができず、自分が犯罪者としてお店側に訴えられるケースもあります。
そんなとき駆け込み寺になってくれる組織があれば自分では何をすればいいのかわからなくてパニックになっていてもプロが経営側と交渉をしてくれるので、未払いの給料を貰えたり労働環境を改善できる確率もアップします。水商売の人専用の組織なので、スタッフやメンバーも同じ境遇を理解してくれて何でも安心して話せるメリットもあります。
キャバクラで仕事をしていて給料が貰えなかったり、経営陣が夜逃げをしてお店が突然倒産したり、契約のときには含まれていなかった別の仕事を強要されたり、ボーイや上司などに無理なことを言われて被害者になってしまうトラブルは残念ながら繰り返し起こります。
そんなときに自分は無許可で働いているから訴えるのは無理、問題を起こしたり逆らったりすると逆恨みされたり暴力を受けるのが怖いから何もできない、と黙っているのではなく、キャバ嬢にも労働者としての権利があるので困ったことがあればユニオンに相談してみましょう。