一人暮らしをする際にマンションを賃貸しますが、その人がしているお仕事によっては審査が通らないこともあります。例えば芸能人などの収入の上がり下がりが激しい人や、そもそも収入が少ないフリーターや、親の収入も少ない学生なども当てはまります。
また、中でもなかなか賃貸するのが難しいと言われているのがキャバ嬢や風俗嬢などの水商売のお仕事をしている人です。こういった人たちがなぜお部屋を借りることが難しいかというと、やはり民間企業あるいは何らかの公的な組織に属していないということが大きいです。
キャバクラや風俗店をチェーンで運営している会社というのももちろん存在するのですが、なかなか数としては多くありません。多くの場合は、個人オーナーが営んでいるパターンばかりです。やはり個人オーナーの組織となるといくら普段羽振りが良かったとしても安定感はないに等しいです。また、社会保険や国民年金などにも加入できていないことが多いので、やはり一般的なサラリーマンやOLとは扱いが違います。
どれだけ売れっ子のキャバ嬢やホストが年間続けて稼いでいたとしても、ずっと稼ぎ続けることができるという保証はありません。こういった水商売が賃貸しようとしても断られてしまうことは、あるあるでもあります。
ただし、やはりマンションにちゃんと住んで働きたいという人が大半なので、もちろん借りることは不可能ではありません。どのように賃貸契約を結べばいいのかというと、やはり同じような水商売のお仕事をしている人がよく借りている不動産屋さんというのが存在します。
審査が比較的水商売の人でも通過しやすいのですが、やはり家賃やいろんな手数料が引かれてしまうことも多いです。それは、このお仕事をやる上でのデメリットです。世間体は昔ほど悪くはなくなってきたものの、不便に感じる点は数々残っています。こういった不動産屋は、水商売の人たちがいるような街に存在します。
例えば歌舞伎町や銀座など、そんなところで不動産屋なんて見たことがないと思うかもしれませんが実はちゃんと存在するのです。どこにあるのかというと、目立つようなところではなく雑居ビルなどに入っていることが多いです。紹介で来店することが大半なので、事務所自体にはお金をかけずに運営していることが多いです。
そのため、借りたいと思えばちょっと高くはつきますが水商売で働く人でもマンションを借りることは可能です。
他にも、抜け道はあります。
例えば最近増えているのが、女性を中心に派遣会社に登録してキャバクラなどで働く人です。夜の仕事専門の派遣会社というのが実は人気があるのです。
なかなか人が集まらなかったり、出入りが激しいといったようなお店に派遣されることが多いです。日ごとの契約の場合もあれば、1ヶ月単位の期間働くこともあります。これは正式に派遣会社に入社して働くことになるので、一定の時間以上働けば社会保険などにも加入することができます。将来の暮らしを考えると、かなり安心することができます。
そのため、直接店舗に雇用されるのとは全く違った扱いをされます。会社に所属しているかどうかでこんなに反応が違うものか、と思うほど信頼感が増します。実際は働いている内容としては変わらないのですがそんなものです。仕事の内容まではほとんど突っ込まれることはありませんので、年収がある程度あったり、家族がちゃんと仕事をしていれば問題なくマンションを借りることができます。
こういった面が生活を送りやすいということもあり、最近派遣会社に登録して夜の仕事をする人が増えています。
公務員が世の中のお仕事でとても人気があるように、水商売も安定志向の人が増えているのかもしれません。また、実際にどうやってマンションに住んでいるかというと一番あるあるなのは、彼氏や友達などの家に住んでいるケースです。
夜の仕事自体がとにかくストレスが溜まりやすいものなので、一人で慎ましく生活を送るのはなかなか難しいです。ほとんどが彼氏や友達、またはお客さんの家にいさせてもらうような人も珍しくありません。もちろん、副業として水商売をしている人は自立した生活を送っているパターンが多いので、夜の仕事だけをしているのか副業なのかというところでかなり変わります。
水商売をしている人々は、部屋を借りることのほかにローンが組みにくかったりクレジットカードが作れなかったり、昔に比べると色々できるようにはなりましたがまだまだ不便なことも多いです。
やはり家族と一緒に住んでいれば問題ありませんが、家族と一緒に住みながらキャバ嬢をするというのもなかなかないパターンなどで売れっ子になって圧倒的に一般のサラリーマンやOLよりも稼ぐことでやっと豊かな生活を送れるようになります。そこまでに色んなハードルがあるので、水商売の人ほど計画的にライフスタイルを考えた方がいいのかもしれません。