キャバクラの接客では、お客さんに合わせた話題の選び方も大切なポイントです。「この子はこちらの話をまったく理解していないな…」となるのと、「よくこの話についてこれるものだな…」とでは、印象度が大きく違います。
お客さんの会話の取っ掛かりとして、その日に起きたニュースは欠かせません。テレビのニュース番組を観たり、インターネットのポータルサイトのニュースをチェックすることで、ニュースを知ることはできます。
政治や経済のニュースはすぐに理解するのは難しいかもしれませんが、スポーツや芸能ネタを知っているだけでも会話の幅ができます。
もちろん、仕入れたニュースがすべて使えるわけではありませんが、大切なのは、「ニュースをチェックする」という姿勢です。
政治や法案の話はそれぞれ意見があるので、「ふんふん」と聞くことができるレベルで良いかもしれませんが、経済に関しては少し突っ込んだところまで話ができるようになると、企業の経営者などのお客さんとの会話に役立ちます。
お客さんの趣味を知ることで、会話の盛り上がり方が変わってきます。
野球やサッカー、ゴルフ、ビリヤード、釣り、ダーツ、サイクリング、読書、ゲームなどお客さんごとに趣味の違いがあります。
ゴルフや釣りは、他人に教えたがるお客さんが多い傾向があるため、「やってみたい」と言うことで、実際に連れて行ってもらえるかもしれません。
パチンコやスロット、競馬や競輪、ボートやオートレースなどのギャンブル系もありますが、こちらはハマると大変なことになるのでほどほどにしておきましょう。
野球は特に年配のお客さんに特定のチームのファンがいたり、甲子園大会の時期は高校野球で盛り上がったりすることもあります。
野球はルールが難しいので、最初はお客さんに聞いたりしながら、少しずつ覚えていくと良いかもしれません。
お客さんから話してくる場合は別ですが、キャバ嬢の方からは、お客さんのプライベートには踏み込まない方が良い結果につながるようです。
例えば仕事の話にしても、どんなお仕事なんですか?くらいなら問題ないように思われるかもしれませんが、職種やその人の置かれている状況によっては、あまり答えたくないケースもあります。
それから家庭の話に関しても、できるだけ会話の流れの中で自然に聞くことができれば良いのですが、無理に聞いてしまうことで、気分を害してしまうお客さんもいるので、注意したいところです。
キャバクラの定番の質問でもある「彼氏いるの?」は、あまりにも聞かれすぎるので、内心うんざりしているキャバ嬢もいるかもしれません。この時「彼氏、いますよ」と答えるキャバ嬢はひとりもいません。
たとえ家で旦那と子供が待っている女の子であっても、ものすごく仲の良い恋人がいる女の子であっても、「彼氏?いませんよ」と答えるはずです。
そうでないとキャバクラの根底を揺るがしてしまうためです。
そもそもキャバクラは、男性のお客さんとキャバ嬢が、疑似恋愛を楽しむための場所ですから、キャバ嬢には「彼氏がいない」というのは大前提だからです。
女性アイドルに「彼氏がいない」ということに、ニュアンス的には近いかもしれません。そのため、「彼氏?いませんよ。いたらキャバ嬢のお仕事はしてませんって。○○さんの彼女がキャバ嬢やってたら嫌じゃないですか?」と言った後に、「○○さん彼女いますよね?」と聞いてみましょう。きちんと目線を合わせて言うのがコツです。
「彼女いますよね?」と聞かれることで、「こんなに素敵な人が彼女がいないわけがない」というニュアンスの「褒め言葉」にもなるため、上手くはぐらかすことにもつながります。
「彼氏いませんよ」はキャバ嬢のお約束だとしても、「モテないから彼氏がいない」というアピールは禁物です。
お客さんの立場からすれば、どう返してよいのかわからなくなりますし、答え方によっては地雷を踏んでしまうのではないか?という警戒をしてしまうかもしれません。
男性からすれば、モテている女の子だからこそ「仲良くなりたい」わけですし、合コンならそれはそれでアリかもしれませんが、キャバクラという空間ではお客さんが困ってしまうだけなので、モテないアピールはしない方が得策です。
「彼氏いるの?」の次に聞かれるのは「好きなタイプは?」かもしれません。
俳優の○○さんといったように、芸能人などの名前を答えるのが一般的かもしれませんが、できれば質問をしたお客さんが、「好きなタイプに当てはまる」ような答え方をすると効果的です。
例えばお客さんが独身男性の場合、「誠実な人」「自分に対して一途な人」と答えることで、「自分にもワンチャンあるかも?」と思わせることができるかもしれません。
一方で、お客さんが既婚者の場合には、「包容力のある人」「頼りがいのある人」という言葉がふさわしいと思われます。
お客さんのタイプに合わせて、上手に使い分けるようにしましょう。