お客さんが来店されて、ボーイさんから呼ばれて席に着いたら、いよいよ本格的な接客がスタートします。
席に着いたらいろいろやることがありますが、一番最初で一番大事なのは、やはり挨拶ですね。
その後のおしぼりや名刺の渡し方も順を追ってご紹介します。
まず、来店されたお客さんがフリーか指名かによっても異なりますが、基本的にボーイさんに呼ばれてお客さんの席に着くことになります。
席にたどり着いても自分から自己紹介をするのではなく、ボーイさんが「〇〇さんです。よろしくお願いします。」と簡単に紹介してくれるので、それを引き取る形で「〇〇です。よろしくお願いします!」と笑顔で挨拶しましょう。
やはり、接客業でも人間関係でも一番最初の挨拶は肝心です。
後からの接客で挽回することもできますが、最初のハードルは低いほうがいいですよね。慣れないうちは緊張してぎこちないかもしれませんが、それも新鮮さがあってほほえましいので、うつむいたり小声にならないよう、お客さんの顔を見てしっかり挨拶できるように頑張ってください。
最初の挨拶が済んだら、「失礼します」と言って、お客さんの横に座ります。
座り方もふつうにそのまま座るのではなく、ソファに浅く腰掛け、背筋を伸ばして心持ちお客さんの方に体を向けます。
真向かいではないけれど、半分くらいお客さんの方を向いているような感じです。
おしぼりは席に着く時にボーイさんから渡されるので、丸めてあるおしぼりを広げて、お客さんに手渡します。
お客さんが使ったおしぼりは、きれいにたたんでテーブルの端っこに置いておきます。
この時、三角形にたたむのが一般的ですが、特に決まりはなく見栄えがきれいになるようにすれば問題ありません。
このおしぼりは、テーブルの目立たない所に置いておいて、合間を見ながらテーブルをちょこちょこ拭いたりするのに使います。
おしゃべりしながらも、お客さんのグラスや灰皿、テーブルの上などいろいろなところに気を配って席をキレイに保つようにしましょう。
また、手が汚れたりお客さんがお手洗いに行った後など、新しいおしぼりをもらって手渡すようにします。
手が汚れそうなおつまみなどがある場合は、お客さんの手元に一枚置いておきましょう。
ただそうすると、どんどんテーブルにおしぼりがたまっていってしまうので、使い終わったおしぼりは早めにボーイさんを呼んで片付けてもらうようにしましょう。
おしぼり以外にも自分でハンカチを2枚くらい用意しておいて、グラスの結露を拭いたり、ハンカチの間にライターを忍ばせておいて、お客さんがタバコを吸う時にさっと取り出せるように準備しておきます。
初めてのお客さんには、自分の名刺を渡して自己紹介をします。
名刺を渡すタイミングは人それぞれですが、やはり席に座って最初に自己紹介をしながら渡すのが一般的です。
キャバ嬢はたくさんいますから、いっぺんに女の子の名前と顔を覚えるのは大変です。耳で聞く名前だけではなく、名刺によって文字で名前を覚えてもらうチャンスです。
ビジネスマン同士では、名刺の渡し方などのマナーがありますが、キャバクラではそこまで堅苦しくならずに、お客さんから読める向きで、両手で持ってかわいらしく渡せば大丈夫です。
名刺はキャバ嬢自身でいろいろ個性を出すことができるツールなので、顔を覚えてもらいたいなら写真や似顔絵入りのものを作ったり、メールアドレスや連絡先を書いておいたり、なにか個性が出せるメッセージなどを書いておくのもいいですね。
ただ、もらった名刺をテーブルの上に置きっぱなしで帰られてしまうと、せっかく作った名刺もあまり意味を成しません。
あなたが席を離れなければならなくなったら、名刺をしっかり持って帰ってもらうように、ちゃんとポケットにしまってもらいましょう。
その上で、「なくさないでくださいね?」などのように念を押して忘れられないようにしましょう。
名刺は後から見た時にあなたのことを思い出してもらえる大切な手段です。お店で楽しい時間を過ごしていても、家に帰って時間がたつと、付いてくれたキャバ嬢の名前を忘れてしまうかもしれません。
また同じお店に行って、あなたを指名したいと思っても、名前が思い出せないと行く機会が遠のいてしまうかもしれません。
そんな時に役立つのが名刺です。
印刷の文字だけでは味気ないので、一言でもいいですから、手書きでなにか書き添えておくと、印象に残りやすくなります。
裏側にメッセージを書いておくのもいいですよ。
適当に作って適当に渡していたら、お客さんにも適当に扱われてしまうかもしれません。丁寧に心をこめて作成して、「連絡待ってます」など、名刺を気に留めてもらうようにしてみましょう。
キャバクラから家に帰って名刺を見た時に、あなたのことが思い出せるように印象づけることで、次の来店や指名にもつながりやすくなります。