「お客さんにお酒を出す時、おかわりのタイミングがよくわからない」という意見があります。1杯目はオーダーをいただいてからお作りしたり、グラスに注いでお出ししますが、1杯目を飲み干してから2杯目をお作りすると、お客さんを待たせることになります。
また、高級なお酒を注文されたお客さんには、2杯以上飲んでほしいというのがお店の本音です。嬢やお店の利益になりますので、1杯だけで終わらずに気前よく飲んでもらいたいところです。
そこで今回は、1杯目を飲み終えた後のおかわりのタイミングと、上手な勧め方を考えていきたいと思います。
来店された方が飲み放題プランを選んでいる場合は、プランの内容に合わせてお酒を用意します。
飲み放題以外の方は、入口で黒服に予算などをお話している場合がありますので、黒服に内容を伝えてもらいましょう。必ずしもきっちりと予算内に収まるとは限りませんが、基本的にお客さんご自身の都合に合わせてご飲食を楽しんでいただくようにします。
プランや予算を決めずに、自由に飲んで遊びたいというお客さんもいますので、その場合はお客さんのニーズに合わせてお酒を用意します。
キャバクラでは、お客さんが1杯目を飲み終える前に2杯目を作ります。1杯目の半分まで飲み終えたところで、「お作りしていいですか?」などと尋ねて、2杯目に入るかどうかを確認します。
同じお酒で2杯、3杯と飲む方もいますし、違うお酒にかえて楽しむ方もいらっしゃいますので、1杯目の半分まできたら忘れずにチェックしましょう。
毎回同じお酒を頼むお客さんは、必ずお酒の好みを覚えておきます。お酒の種類、銘柄、濃さ、量など、最初にいくつか覚えておくことがありますが、一度お客さんの好みを暗記すれば、次回の来店から対応がスムーズになります。
お酒は気分を良くしてくれる飲みものですが、「適量」は人それぞれ違います。お酒の弱い方(あまり飲めない方)や、お食事でお腹がいっぱいの方には、無理強いは禁物です。
飲み方を間違えてしまうと、「悪酔い」や「深酒」になったり、「飲みたくなかったのに強制された」と気分を悪くされる場合がありますので、1杯目の半分まできたら、お客さんの顔色や体調をチェックして、2杯目に入るか尋ねるようにしてください。
高級なお酒は、お店やキャバ嬢の売り上げにつながります。1杯といわずに2杯・3杯と飲んでいただきたいところですが、お客さんの予算にも限界があります。
予算を考えずに無理強いをすると、お客さんにとってはいやな思い出となり、二度目の来店はないかもしれません。どんなに飲んでほしい、お金を使ってほしいと思う時でも、無理のないレベルで2杯目をお勧めするようにしましょう。
「絶対○円まで使ってもらう!」と目標を設定しても、その通りにいくとは限りません。もちろん営業も必要ですが、お客さんと楽しく話しながら、気持ちよく飲んでいただくことが基本です。
お客さんが、あなたと一緒にいるのが楽しくて、「今日は奮発しちゃおう」「もう1杯いっちゃおうかな」と思っていただけることが重要です。
「飲みきり」をリクエストされた場合は、必ず1杯目が終わってから2杯目に移ります。飲みきらないまま「お作りしましょうか?」と尋ねるのはマナー違反ですので要注意。飲みきらないうちにサッサと2杯目を作ると、リクエストを無視されたことになり、お客さんの機嫌を損ねてしまいます。
1杯目を飲みきってから2杯目を作る時は、少し時間が空いてしまいます。この間はずっと無言でいるのではなく、会話を途切れさせないようにしたり、トイレに行く時間をつくったりお食事やタバコなどを楽しんでいただくなど、お客さんを飽きさせない工夫を盛り込みましょう。
お酒をお作りする、飽きないようにトークを続けるということ以外にもキャバ嬢が意識するポイントはたくさんあります。
まず、お客さまのグラスが濡れていたらさりげなく水滴を拭き取るようにします。氷が減っていたら黒服に頼んで新しい氷を持ってきてもらいましょう。
お客さんがご飲食でお腹がいっぱいになっていたら、少しお腹を休める時間をつくって、その間はゆっくりとお店で過ごしていただくようにしましょう。いろいろなところに気がつくキャバ嬢ほど、末長くお客さんに愛されます。
固定客や指名客を獲得することは簡単ではありませんが、相手の気持ちを考えて配慮することが、人気キャバ嬢への近道です。
特にお酒を作って出し、もう一杯お勧めする時には、無理強いしないように相手のコンディションや予算を考えてみてください。「たくさんお金を落としてもらおう」という考えでは、相手に気持ちが伝わりにくいかもしれません。
その時のタイミングや状況というものを考えて気を利かせられるキャバ嬢ほどお客さんから可愛がられ、お店にも重宝していただけます。