夜の世界には、日中のお仕事にはないストレスがいっぱい。「何かと病みやすい」「精神的に弱い人は心を病む」という噂もあります。
体を張ってお仕事をする風俗業などはその代表格ですが、接客業がメインのキャバ嬢も同じく、仕事や人間関係、将来への不安など、さまざまな理由で心を病みやすくなると言われています。
では、なぜキャバ嬢などの水商売の女性は、ストレスを抱えてしまうのでしょうか。
キャバ嬢を取り巻く人間関係は、いつも楽しく和気あいあいとしているわけではありません。時には複雑で陰湿で、影での足の引っ張り合いなども当たり前のように行われます。
特に女性同士の人間関係は陰湿で、「私の方が稼いでる」「私の方がキレイでモテる」など、見た目や稼ぎに関する自慢合戦はもちろん、固定客や指名客を獲得するための競争も耐えません。
優しくしてもらった人がある日変貌し、裏切りや突き離しをしてきたりする場合もあります。職場の中で「裏切られた」「なんてひどい人がいるんだろう」と悲しい体験をしてしまうと、それだけでも気分は落ち込んでしまいます。
水商売の世界に身を置く人の中には、家庭環境が良くなかったり、ほとんど家出のような感覚でこの世界に飛び込んできたという人も少なくありません。
一見みんなとても明るいのですが、内面に家庭事情の悪さや、過去のトラウマなどを抱えていたりすると、どうしても心にトゲや尖った部分が出てきてしまいます。
人間、幼少期や思春期に家族の温もりが満足に得られていないと、大人になってからさまざまな葛藤や苦しさ、理不尽さに悩むことになります。
お水の世界に入ってから、対外的には明るくなれたとしても、内面は子どもの頃の辛い体験からなかなか逃れられないものなのです。
プライベートに諸事情を抱えていると、どうしてもそちらの方に心が向いてしまって、暗く落ち込んでしまったりします。お仕事をしている間は明るく楽しくふるまえるのですが、家で一人きりになると、自分の心に開いた穴が広がって、ストレスを倍増させてしまいます。
家庭環境やプライベートにトラブルや事情を抱えている方は、信頼できる人に話を聞いてもらったり、自分の心の状態を日記に書いて把握するなど、いろいろな方法でストレスを溜めないようにしていきましょう。
親の離婚や子どもの頃の虐待、虐待に近いネグレクトやいじめを受けた事などの「トラウマ」は、大人になっても簡単に消えるものではありません。
カウンセリングや同じ体験をした人たちとの集会などに参加して、満たされない気持ちを発散していくことが、鬱から自分を守るための方法です。
ナンバーワンになるためにキャバ嬢を目指して頑張ってきたけれど、実際の現実はとても厳しく、到底ナンバーワンは難しい状況・・・。
そんな「現実の壁」が立ちはだかった時、キャバ嬢は病みやすくなると言われています。
また、お金がほしいのにペナルティやノルマによって減額され、まとまったお金からかなり差し引かれてしまった場合でも、同じように「自分じゃたくさん稼げないんだ」とストレスを感じることでしょう。
人間には、食べたい・着飾りたい・いい生活がしたい・心を満たしたい・人よりレベルの高いところで生活をしたい・・・など、さまざまな願望があります。
しかしそのすべて、あるいは一部が満たされていないと、途端に強いストレスとなってのしかかってきます。自分の生活自体、頑張ったからこそ手に入れられたものです。
「これ以上は無理なんだ」と自分を責めるのではなく、「頑張っているからこそここにいられるんだ」と、自分を褒めながらポジティブに現実を受け入れていきましょう。
接客業の中でも、一人一人のお客さまの「欲望」に向き合うキャバクラのお仕事は、精神的にも肉体的にもかなり消耗します。
特に相手から丁寧で理想的なサービスを求められるほどに、キャバ嬢はそれに応えようと一生懸命になりますし、時には相手が傷つかないように嘘をついたり、自分を偽ってキャラクターを演じたりもします。
しかし、このような仕事を続けていくということは、だんだん「私が私じゃないような感覚」に襲われやすくなると言われます。
もちろん慣れてしまえばどうということはないのですが、演じている偽物の自分が許せなくなると、心にストレスをかけてくるおそれがあります。
キャバクラのお仕事では、たくさんのお客さまへの接客と同時に、自分で自分を思わず追い込んでしまうような、プレッシャーや重圧もあります。
「どうせ私なんか」とネガティブになってしまうと、そこから自分を立て直すのは大変です。鬱になり、いよいよ仕事も生活も面倒くさくなって、長期にわたってキャバのお仕事をストップしてしまうような嬢もたくさんいます。
しかし、ストレスには必ず原因があり、必ず克服するきっかけというものがあります。
明るく楽しくふるまえない日があったとしても、鬱やストレスの原因をきちんと押さえておけば、感情に流されることなくふだん通りのライフスタイルを送れるようになりますよ。