キャバクラでのお仕事は楽しくて華やかな一方、ストレスや疲れも溜まりやすいものです。辛い時や悲しい時、あるいは一人が寂しい時にネガティブな気持ちを消してくれる癒しと言えば…犬や猫などのペットではないでしょうか。たっぷりの愛嬌で飼い主を癒してくれる犬、見ているだけで癒される猫、初心者でも飼いやすいハムスター…ペットを飼っているキャバ嬢は意外に少ないものです。
しかし、一人暮らしで仕事をしているとペットにかける時間も手間も限られてしまいます。人間は癒されますが、ペットにとっては大きな負担となる可能性もあります。そこで今回は、キャバ嬢がペットを飼うときの注意点について考えてみたいと思います。
まず、ペットを飼う際に意識しなければならないのは「どんな動物でもお金がかかる」ということです。一日分の食事から排出までどこにどんなお金がかかるか?を考えることが大切です。ペットが一人でいる時に遊ぶオモチャやキャットタワーなどの設備、寝床の用意、定期的な病院通いやトリミング、ペットホテルの利用など思わぬところにお金がかかる事実を踏まえたうえでペットを飼うことを考えてみてください。
食事だけを考えても犬は食欲旺盛でとにかく良く食べる子が多いですし、猫はグルメで食べ物の好き嫌いがあったりします。ウサギやハムスターも食べるものが決まっていたりしますので、それぞれに合わせなければなりません。もちろんそれぞれに合わせたおやつや野菜(犬猫用の草など)も準備する必要があります。
「ペットは人間ほどお金がかからないから大丈夫」と思っていても、突然の病気や体調不良で病院に連れて行かなければならない場合もありますし、予想していない緊急事態が起きる可能性もあります。
一人暮らしの人が仕事に出ている時間や外出中、ペットは一人ぼっちになります。2匹、3匹と複数飼いしている場合でも飼い主がいないのはペットにとって大きな負担になります。
安易にペットを飼ってしまう人というのは「自分の寂しさだけが満たされればいい」と思ってペットを飼います。
しかし、ペット自身にも寂しい感情があり、飼い主が不在で手元に食べものや飲みものがなければさらに不安に感じます。
ペットを飼う場合は、ペットを極力一人ぼっちにしないように計画したうえで、環境をきちんと整えてあげなければいけません。
「マンションを引っ越ししなければならなくなり、そこでペット禁止と言われてしまった」「猫を飼っているが、付き合ったばかりの相手が猫アレルギーだった」「オスとメスで2匹ペットを飼っていたら、子どもを産んでしまった」など、ペットを手放す理由はさまざまです。
しかし一度飼ったからには、簡単にそのペットを手放さないように、責任を持って飼育しなければなりません。
もしも責任を持って飼育することができなければ、ペットは最初から飼うべきではありませんし、誰かに飼育をお願いしてその人のところへ定期的に遊びに行くなどの方法が無難です。
ペットを飼うためには、お金と時間にある程度の余裕がなければいけませんが、それ以外にも防災上の問題があります。地震や火事など万が一の事態に一緒に避難することも考えておかなくてはなりません。
ペットの防災用品としては、キャリーケースやケージ、避難所でのトイレに使うシートや砂などが必要になります。もちろん食事も必要ですし、病気治療のために薬を飲んでいる子は、食事のほかに薬も必要になります。
もしも災害が起きて、自分だけが逃げてペットは自宅に置きっぱなし・・・ということになれば、ペットは満足に食事が摂れずに死んでしまいます。もしくは外に脱走するなどして野生化したり、行方不明になる可能性もあります。
日本に住んでいる以上、防災の問題を無視して生活することはできません。お金と時間がかかること以外にも、ペットは家族の一員ですから、いつでも自分の傍に置いておけるように、環境を整えなければなりません。
犬や猫の寿命は15年程度が平均値と言われていますが、最近では20年を超えるケースも増えてきています。
癒しであり家族の一員ですから、できるだけ長生きをしてもらいたいと思うのですが、15年から20年の間にライフスタイルが変化すると、どこかでペットを飼えなくなる可能性も出てくるかもしれません。
ペットを飼う場合は、少なくとも10年から15年は一緒に生活することを考えなければなりません。
ペットは人の心を癒してくれる存在であり、見ているだけでも元気をもらえます。しかしそんなペットにも生活があり、心があります。
動物の飼い主になるためには、まずペットの生活を第一に考えたうえで、ペット自身の事情も考えていかなければならないのです。
飼い主がペットを飼えなくなったり、災害などが起きてしまったら、ペットは途方にくれてしまいます。「ペットホテルに預ければ問題ない」と考えている飼い主も多いのですが、ストレスに弱い個体は、いつもと違う環境に置かれると途端に衰弱してしまいます。これからペットを飼う予定がある方は、金銭面と時間に余裕を持ったうえで、計画的にペットとの生活をシミュレーションしてみてください。