キャバクラはただの飲み屋さんではなく、お客さんに喜んでいただくことを第一とする接客業です。
店に勤めている女性の美しさや華やかさが何よりも重視されますが、嬢のコミュニケーションやトーク力も、お店の売り上げに直結する重要なポイントとなっています。トークが得意で、どんなお客さんからも喜んでもらえる嬢は、周りからも重宝される存在になります。
しかし、誰もが最初はコミュニケーションの初心者。「必要最小限の話しかできない」「会話がほとんど続かない」など、トークの持続力に悩みを抱えている方も少なくありません。
そこで今回は、会話が続かない場合に上手に場をつなぐための会話術を紹介したいと思います。
キャバクラは基本的にお客さんがメインとなってお話をする場所です。
特にお客さんと嬢が初対面である場合は、お客さんの情報をいろいろと仕入れていかなければならないので、嬢とお客さんが4:6もしくは5:5くらいの気持ちでお話をしていくと良いでしょう。
あまり会話が得意ではないお客さんでも、それとなく探りを入れていって、相手に口を開いてもらうようにします。失礼にならない程度に質問を投げかけていって、お客さんの情報を積極的に集めていきましょう。
話が続かなくても、とりとめもない話をお客さんの方からしていただければ、それなりに楽しい時間が過ごせます。
特定のお客さんや男性のタイプなどをあえて意識せず、男性でも女性でも、子どもでも大人でも、「必ずみんなとこの話がしたい!」という内容を頭に入れておきましょう。
具体的には、「好きな食べ物」「趣味」「楽しかった思い出」など、誰でも一度は経験のあるような話や、性別・年齢を問わずテンションが上がりそうなテーマを用意しておきます。
相手の情報を詳しく仕入れるためにも、好きなものや趣味については会話の中でぜひ聞いておきたいところです。とりとめもない話をしたり、世間で話題になっている話をすることも問題はないのですが、まずはお客さんの人となりを知るところから始めていきましょう。
中には私的な話題を好まないお客さんもいらっしゃいますが、その場合は一般的な話題でも問題ありません。
芸能人、芸能界、最近のニュース、印象に残った話題…など、お客さんのプライバシーに踏み込まない程度に、情報を提供しながら話を膨らませていくのも一つの方法です。
どうしても会話が続かないときは、周りで話している話題にあえて乗ってみるのも手です。
隣のキャストさんが芸能人の話をしていたら、「隣でも話しているけど、あの芸能人のことなんだけどね…」と、さりげなく話をこちらでも始めてみてください。
その際、「話すことがないから周りの話に聞き耳を立てて、そこで初めて話し始める」ことのないように注意しましょう。ネタに困っているというこちらの状況がお客さんには手に取るように分かります。
会話のネタを周りから仕入れる場合は、「さりげなさ」が肝心です。
キャバクラでは、お客さんがメインとなって、ゆったりとした気持ちでお酒やトークを楽しんでもらいましょう。
自宅や職場のように急ぎ足で何かをしたり、事務的な会話をする必要はありません。お客さんがゆっくりとくつろぎたいようであれば、そちらに合わせるようにして、無理に話を繰り出す必要はありません。
コミュニケーションの方法が分からないと会話に困ってしまいますが、「次何を話そう」とモジモジしたり、考え込んだりしてしまうと、お客さんは不安感を抱いてしまいます。
「この子は、俺と一緒にいても楽しくなさそうだ」と思われてしまいますし、その場の雰囲気も盛り下がってしまうでしょう。
無理に会話を進めなくても、ゆっくりと雰囲気を楽しむように心がけてみてください。
室内の空気感を二人で楽しんだり、お酒を一緒に飲みながら楽しむもよし、BGMに耳を傾けるもよし。二人だけの世界観が作り出せれば、その場に会話はほとんどいらなくなります。
こちらから話を振っても、相手に「あなたはどう?」と返されてしまう場合があります。
たとえば、「お煙草は吸われますか?」と聞いてみたら、「君は吸うの?」と聞かれたりするケースです。
その際には、こちらの情報を提供しつつ、お客さんにもできるだけ話をさせてあげるように持っていきたいところです。
あまりにも個人的なことを聞かれると返事に困ってしまいますが、答えられない部分は笑顔などでかわしつつ、お客さんが話しやすいタイミングを狙い話し始められるように持っていくと良いでしょう。
いかがでしたか?
会話が続かなくても、ちょっとした心がけや工夫で、会話は意外に長続きするものです。
何を話そう!?と考えてしまうと話すことが見つからなくなってしまうので、気軽に構えつつ、相手のペースに合わせるよう心がけていくと良いと思います。