人間の体は、夜を迎えると自然に眠くなり、朝までゆっくりと睡眠タイムに入ります。
しかしキャバ嬢のお仕事は朝が近づく頃まで続くので、自宅に戻る頃にはすっかり朝…というケースも少なくないようです。
夜遅くまでお仕事をするキャバ嬢は、トーク力や美しさ以上に「健康」が命です。
睡眠をしっかりととっていないと、頭がぼーっとしてきたり、お肌の調子や精神的なイライラが続くなど、心身にもさまざまな影響が出てきます。
お仕事を続けていると、一度や二度は睡眠についてのトラブルや問題に出くわします。店長やボーイさん、お客さん方から「体調管理に気をつけてね」と言われることもあります。
それでは、具体的にどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?
キャバクラのお仕事は基本的に昼夜逆転の状態です。
夜勤が毎日続くもの、と考えると分かりやすいかもしれません。
昼と夜が逆転しているだけなのですが、まとまった時間を睡眠に使わなければ、体はすぐにダウンしてしまいます。
毎日決まった時間に眠るか、「7時間寝る」というように、眠りにあてる時間を決めておくと良いでしょう。
仕事が長引きそうな日の前日には、いつも以上にたっぷりと眠って、体力を回復させておくことも効果的です。
「寝る前の3時間は食事をしないほうがいい」という話もありますが、これは、寝る前の飲食が胃や腸に負担をかけるため、睡眠のクオリティ(品質)が下がる可能性があるためです。
お腹がすいたからといって、満腹になるまで食べてしまうと、食べ物を消化するために内臓が必死に働くため、体全体が十分にリラックスできずに睡眠が浅くなったり、なかなか寝つけなくなる場合があります。
食べ物を消化するために体温が上がってしまい、暑さを感じて寝づらくなることもあります。
胃の中を空にする必要はありませんが、腹八分目よりも少ない量に抑えるのがベスト。
腹五、六分目くらいにとどめておくと寝つきが良くなります。
朝でも気持ち良く眠るためには、首や頭の高さに合った枕、肌触りのいい布団やシーツ、お気に入りの抱き枕やクッションなどを揃えましょう。
ソファーやこたつなど、ベッド(布団)以外の場所で寝る場合は、体をしっかりと横たえられるように、寝具を整えておきましょう。
床に直接寝そべったりその場で眠りに入ってしまうと、体がリラックスしにくくなります。
最低でも5~7時間程度は体の力を抜いて眠れるように、お気に入りの寝具の置いてある場所で入眠したいところです。
人間の体のサイクルは、明るい環境にあると目が覚める方向にはたらき、暗い環境では体を休めたり、眠気を感じる方向にはたらきます。
そのため、昼夜逆転の生活を続ける人の場合、体のサイクルが乱れやすくなるため、眠りにつく場所の環境を「夜」に近づけることがポイントになります。
朝方に入眠するときは、部屋のカーテンを閉めて暗くし、できるだけ騒音の少ない静かな場所で、夜に似た状況で入眠すると良いでしょう。
遮光カーテンや二重にカーテンを使うなどして陽の光をシャットアウトするか、難しい場合は暗い部屋を選んで眠る、光をさえぎってくれる家具の近くで眠るなど、工夫すると良いと思います。
帰宅後に睡眠をとり、目覚めた後はできるだけ太陽の光を浴びるようにしましょう。
これは、夜に寝て朝に起きる通常の生活スタイルに似せるための方法で、太陽の光を浴びることで体内時計が調節され、体調や体の循環(サイクル)を整えて、次の日から睡眠に入りやすくする効果があります。
太陽の光には、脳内物質「セロトニン」を増やす力もあります。セロトニンとは、体の中でつくられるホルモンのことで、気持ちをポジティブにして、「うつ」「不眠症」などを予防し、心の健康を保つために欠かせないものです。
夜勤が続くと正しい時間に入眠できないために、体の中でさまざまなトラブルが起こりやすくなります。仕事のストレスやプレッシャーを感じていると、体調不良がさらに悪化する可能性もあります。
そんなときこそ、寝て起きた後に太陽光をたっぷりと浴びて、体のサイクルを正常に戻していきたいところです。
自律神経のバランスを整えて、お肌のコンディションを整えるためにも、まとまった睡眠をとることが大切です。
5~7時間程度の睡眠がとれない場合は簡単な仮眠をとったり、短時間の睡眠を何回か繰り返すなど、体を休める工夫が大切です。
ちょっとくらい疲れが溜まっていても大丈夫!という方も多いのですが、睡眠は人間が生きるためには欠かせないもので、毎日の食事と同じくらい大切な存在です。
セロトニンの分泌やストレス解消など、目には見えないさまざまな役割も持っていますので、ぜひ積極的に睡眠をとる習慣をつけてみてください。